私はさすらいの音楽の先生、ニャンコ先生じゃ。
先生、質問があります。
トン記号って何だい?
ハハハ(笑)、サダオ君の言っているのは、たぶんト音記号のことだろうね。
小さい子は間違いやすいんだなあ。
ト音記号やヘ音記号、ハ音記号というものもあり、これらは音部記号というものなんだ。
それは何する記号なんだい?ハ音記号なんて聞いたことないな。
ハ音記号はあまり見掛けないけど、オーケストラの中でヴィオラはこの記号の楽譜を使っているんじゃ。
へ~面白いね。
それで、音部記号って?
ドレミファが名づけられる前から、音はアルファベットで区別されていたんだ。
ドレミファの順番にC.D.E.F.G.A.Bってね。
じゃあ、ドはC、ミがE、ソがG でしょ?
なかなか飲み込みが早いぞ。
今でこそ楽譜は5本線に統一されているけど、その昔は4本だったり、11線もあったり数が決まっていなかったんだ。
だから、どこが何の音なのか分かるように、ドかファの線には色が使われていたんだよ。
ぱっと見て、黒線の中に一本だけ色付き線だったら、目立って分かりやすいもんね。
そうだね。
そのうちに、線の左端にその場所の音を示すCやFのアルファベットを書き込み、色を使わないようになった。
そのアルファベットが長い間掛けて、現在使用されているハ音記号とヘ音記号に変化していったんだよ。
だから、ヘ音記号とはへの音、つまりこの線がファの場所ですよ。ハ音記号はここがドの場所ですよ、と示す記号なんじゃよ。
ヘ音記号は通常は下から4線目に記号のグリグリした黒丸が置かれる。
この4線目がファ、ということを記している。
同じヘ音記号を使ったバリトン譜というものもあって、これは黒丸の部分が下から3線目に置かれている。だから、3線目がファということになるんだね。
へえ~、そんなのもあるのか。
君が言ってるト音記号はこれらの記号の中でもっと遅くに登場した記号。
下から2線目にGと書かれていたものが変化して、現在のト音記号になったんじゃ。当然、トの音 「ソ」はここだよ、という記号なんだよ。

